カタカナ語は英語ではなく日本語だと思うべき理由
目次
カタカナ語が英会話で通じない理由
テレビ、ショップ、スマートフォン、ドライブ、ファイトなどなど。
私たちが普段使っている日本語にはカタカナで表す言葉も数多くありますよね。
これらの言葉は英語がもとになっているものも少なくありません。
そのため、英語を話す場面において「そのまま使えば通じるのでは?」と考えてしまうものです。
でも、ちょっと待ってください。
実は、日本でよく使われるカタカナ語は英会話では通じない場合も珍しくありません。
カタカナ語が英会話で通じない理由には次のようなものがあげられます。
意味が異なる
日本でよく使われるカタカナ語が、英語では全く違う意味の言葉である場合があります。
例えば「コンセント」。
日本でコンセントと言えば、電源の差込口のことを指しますよね。
でも、英語でコンセント(consent)は「承諾する、同意する」を意味する動詞や「同意、承諾」といった意味の名詞です。
電源の差込口という意味は持ちません。
日本で言うコンセントは、英語では「outlet(主にアメリカ)」「socket(主にイギリス)」です。
このように、英語とは全く違った意味で日本に浸透しているカタカナ語があるのです。
無関係な単語がイキナリ出てきたら、相手はびっくりしてしまいますよね。
ちなみに、英語のconsentは日本でも使われています。
医者が治療に際し患者にしっかりと説明をする場合などに使われる「インフォームドコンセント」はそれにあたります。
発音が異なる
カタカナに落とし込まれた英語は、発音面でアレンジされていることがあります。
例えば、日本でもよくつかわれる「アレルギー(allergy)」という言葉。
日本で使う感覚で「アレルギー」と発音してしまうと通じません。
allergyの英語の発音をカタカナで表すと「アラジー」のような発音になります。
細菌などを意味する「ウィルス(virus)」。
virusの英語の発音をカタカナ語で表すと「ヴァイラス」のような発音です。
全然違いますよね(笑)。
このほかにも、英語とは「イントネーションが違う」「伸ばす位置」が違うカタカナ語も存在します。
日本ならではの省略がされている
日本で使われているカタカナ語の中には、英語に日本独自の省略をした言葉があります。
例えば、日本語では英語を母国語とする人のことを「ネイティブ」と言います。
※英語以外の話者を指して使う場合もあります。
しかし、英語の「native」自体は「母国の、その土地固有の、生来の」という意味であり、英語話者に限定した意味は持っていません。
日本人が言う「ネイティブ」は「native English speaker」になります。
また、スマートフォンなどでおなじみの「アプリ」。
これは「アプリケーション(application)」が省略されたものです。
アプリがアプリケーションの略であることは知っている人も多いでしょう。
英語でも「application」は略して表現されることがあります。
ただし、英語の省略は「アプリ(appli)」ではありません。
英語でapplicationを省略した言い方は「app」、カタカナで発音を表すと「アップ」になります。
このように、日本国内で省略されて使われているために、そのまま使うと通じない言葉もあるのです。
実は和製英語
英単語を組み合わせているものでも、実は英語では使われていないカタカナ語もあります。
例えば、「サインペン」。
sign+penでサインペンなのでいかにも英語っぽい名称ですよね。
でも、実は「サインペン」という単語は、文房具メーカー・ぺんてる株式会社の製品名が一般名詞として広く普及したもの。
つまり、日本で作られた言葉なんです。
サインペンにあたる英語は「marker」。
英語では署名などをするためのペンを指してsign penとは言いません。
ただ、日本ではペンのことをマーカーということもありますね。
このように、ぱっと見では英語のように見える言葉でも、日本国内でしか使われていない和製英語という場合もあるのです。
英語が由来ではない
カタカナ語を見ると英語と思ってしまいがちですが、英語以外の言語から来ている言葉もあります。
例えばケーキの種類の名前にある「マロン」。
マロンを「栗」の英語だと思っている人いませんか?
でも、マロン(marron)はフランス語であり英語ではありません。
英語で栗は「chestnut」です。
発音をカタカナで表すと「チェスナット」のような感じです。
勝手に英語だと思っていると、実は英単語じゃなかったなんてこともあり得るのです。
留学でカタカナ語が通じないことを実感しよう
英語(外国語)のように思える言葉でも、日本でアレンジされているものも少なくありません。
もちろんそのまま使って通じる言葉もありますが、思った以上にそのままでは通じないことが多いです。
カタカナ語は「外国の言葉を基にした日本語」という認識でいるべきだと思います。
ちなみにですが、日本語が全くできない相手と会話をしてみると、カタカナ語が通じないことより実感できます。
日本語ができる相手は英会話中に出てきたカタカナ語を日本語から想像できることもありますが、日本語ができない相手はそれができません。
日本語を知らない相手にカタカナ語を使えば、相手の顔に?マークが点るでしょう。
そういう意味では、セブ島をはじめとする海外で英語を学ぶのは有効です。
セブ島の語学学校では、基本的には日本語を全く知らない先生に英語を教わります。
相手の日本語の知識に頼ることができないため、本来通じないカタカナ語は当然通じません。
そのため、通じなかったカタカナ語は次からは使わないようにする意識が働き、通じる表現を覚えるようになります。
日本語がわからない相手に英語を教わるのは大変ですが、それを乗り越えることで英語力はより高いものになるでしょう。