フィリピンといえばビジネス英語!その実力は非ネイティブ圏で世界一!

フィリピンはビジネス英語指数トップ

格安・近距離・マンツーマンなどのキーワードで、日本人の語学留学先として注目されているフィリピン。

フィリピンでは英語を公用語として定めており、学校教育は英語で授業が行われているため、多くのフィリピン人が英語を話すことができるのです。
そんなフィリピンが高い英語力を持っていることを示すデータがあります。

2013年にアメリカの企業GlobalEnglishが、英語非ネイティブスピーカーのビジネス英語能力を国別に評価する指数「BEI」(Business English Index)を発表しました。

そのデータでは、フィリピンは調査対象となった78か国中トップのスコアを出しているのです。

上の画像はGlobalEnglish社のデータを引用したものです。
リストは指数の低い国から順に並べられているため、最も好結果であるフィリピンは右端下にあります。

1位のフィリピンのスコアは7.95

ちなみに日本のスコアは4.29で全体の50番目に位置しています。
※画像にはフィリピンと日本の位置に赤枠をつけてあります。

そもそもビジネス英語とは?

近年では、日本でもビジネス英語という言葉を耳にすることが多くなってきました。
書店ではビジネス英語の書籍も並んでいますし、英会話スクールなどでもビジネス英語コースといったカリキュラムを用意していることがあります。

ビジネス英語は明確に定義がされているわけではありません。
簡単に言えば、主にビジネスシーンで使用される英語です。

日本語では仕事で取引先の人を相手にする際に、友達と会話しているときのような話し方はしませんよね。
それと似たようなもので、英語にも状況ごとに相応しい言葉遣いや表現があります

ビジネスシーンでは、相手に失礼のないように丁寧な言い回しをする必要があります。
相手の意見を尊重する配慮のある表現も必要になってきます。
多くの人が理解できるように、スラングのような表現は避けられます。
また、ビジネスシーンならではの表現や専門用語も存在します。

このように、主にビジネスの場で使われる英語がビジネス英語なのです。

BEIが示すフィリピンの英語力

BEIにて全体トップの7.95というスコアを出しているフィリピン。
1位を取るくらいですからそれなりの英語力であろうことはわかりますが、具体的にはどの程度の英語力を示しているのでしょうか。

先の画像をもう一度見てください。
リストの下に数字の書かれた矢印があります。

この矢印の数字はランク分けです。
1~3がbegginer(初級レベル)、4~6がbasic(基礎レベル)、7~8がIntermediate(中級レベル)、9~10がAdvanced(上級レベル)。
10に近いほど高いランクになります。

フィリピンの7.95はIntermediateのランクにあたります。
このIntermediateは以下のようなレベルであるとされています。

Can take an active role in business discussionsand perform relativelycomplex tasks.
引用:

訳すと、「商談の場面で積極的な役割を果たすことができて、比較的複雑な業務を遂行できる」といった感じになります。

BEIは国別の指数ですから、フィリピンには上記のような英語レベルの人がたくさんいることになります。
フィリピンは英語が公用語ですが、位置づけとしては第二言語です。
それを考えると、全体的にかなり高い英語力がある国だと言えますね。

このレベルが、2013年時点での非ネイティブ圏のビジネス英語能力のトップとなっているわけです。

なお、データにはアメリカやイギリス、オーストラリアといった英語ネイティブ圏の国名も登場しています。
一見すると、ビジネス英語においてはフィリピンはネイティブの人たちをも凌ぐ力があると思ってしまいそうですが、そうではありません。

BEIは非ネイティブスピーカーを対象とした調査です。
アメリカやイギリスといった英語ネイティブ圏の国の人の中には、英語を母語としていない人が存在します。
英語ネイティブ圏の国のスコアは、その国の中の英語ネイティブスピーカーではない人を対象としたデータになのです。

フィリピンのビジネス英語能力がネイティブスピーカー以上であると示されたわけではないので、その点は誤解のないようにしてください。

日本は平均以下・・・

さて、ついでに日本のスコアについても触れておきましょう。

日本のBEIスコアは4.29

ランクとしてはbasic(基礎レベル)にあたります。
このbasicは次のようなレベルであるとされています。

Can understand business presentations and communi-cate descriptions of problems and solutions, but can take only a minimal role in business discussions and the execution of complex tasks.

訳すと、「プレゼンテーションの内容理解や問題や解決策についての話し合いはできるが、商談や複雑な業務においては最小限の役割しかこなせない」といった感じになります。

英語に苦手意識を持つ日本人(結構多いでしょう)としては、想像しているよりも良い評価のように見えるかもしれません。
「英語のプレゼンを理解できるなんてスゴイ!」「解決策の話し合いができるなんてスゴイ」みたいな。

でも、日本の4.29というスコアは全体の平均以下です(平均スコアは4.75)
また、78国中50位ということは、半分よりも下にいるわけです。

日本はアジア諸国の中でも最下位水準。
日本よりも低いスコアの国を見ると、ほとんどが中南米や中東、アフリカの国です。

この結果を見ると、日本人はもっと英語を頑張らなくてはいけない気がしますね。

グローバルに働けるフィリピン人

世界的に通用する言語である英語を使うことができる人は、グローバルに働くこともできますよね。
BEIはグローバル企業が他国へ進出する際の参考資料としても使われています

BEIのスコアが高いフィリピンは、企業の海外拠点地として注目されているのです。

グローバル企業のコールセンターがフィリピンに用意されることも多く、今やフィリピンはコールセンター産業でインドを抜いて世界一と言われるまでになっています。
ちなみに、高い英語力だけでなく、物価や人件費が安いこともフィリピンが注目されている要因にあげられています。

また、フィリピンでは海外への出稼ぎや外資系企業への就職を希望する人が多いです。
大きな理由は高い給料が得られるから。
家族を養うためにも、良い給料を得られるところで働きたいわけです。

その場合、海外への出稼ぎや外資系企業への就職といったグローバルな働き口は有力な選択肢。
そこで働くためには高い英語力が必要となるため、高い目的意識を持って英語を覚えるフィリピン人が多いわけです。

そういった背景も、フィリピンの英語レベルを上げる一因となっているのです。