セブ島民の移動手段!ジプニーってどんな乗り物?
目次
セブ島民の移動手段 ジプニー
セブ島には、現地の人たちが移動手段として頻繁に利用している乗り物があります。
それがジプニーという乗り物です。
ジプニーは簡単に言えば乗り合いのバスのようなもの。
運転席の後ろに乗客用のスペースが設けられていて、乗客は左右にあるロングシートに横並びで座ります。
基本的に乗客スペースに窓ガラスはなく、吹き抜け状態になっています。
見た目のイメージとしては、テーマパーク内の移動に使われるバスや列車にありそうな感じでしょうか。
ジプニーの行き先
ジプニーは決められた一定の区間を行き来する乗り物です。
車体には3桁のナンバー(数字2桁+アルファベット1文字)と走行区間(出発地と目的地および経由地)が書かれています。
基本的にジプニーはルート間であれば自由に乗り降りが可能なので、自分の目的地を通るルートのジプニーに乗車することになります。
目的地がジプニーの目的地と同じであればわかりやすいですが、途中で降りるなら事前に通るルートを把握しておく必要があります。
ジプニーの捕まえ方
ジプニーは日本のバスのような時刻表や停車場所があるわけではありません。
自分で呼び止めて乗車します。
先ほど乗り合いバスと表現しましたが、この辺りはタクシーのような感覚です。
ジプニーが走る通りに出て、向かってくるジプニーに対して乗車の意思表示をします。
タクシーを捕まえるように手を上げれば、ジプニーが路肩によりながら自分の方へ向かってきて停車してくれます。
私の経験では、路肩でキョロキョロとしていたら、乗客だと判断して寄ってきたジプニーもいました。
乗車しそうな雰囲気を出していれば、運転手の判断で来てくれる場合もあるようです。
もちろん、絶対ではないですが。
また、現地の人がジプニーを捕まえる定番スポットのような場所も見かけました。
特に出勤や帰宅の時間帯になると、何人もの現地の人がジプニーに乗るためにその場所に集まっていました。
バス停のような目印があるわけではないので、このあたりは習慣的なものだと思います。
人通りの多い場所で、乗客が集まるのを待つために停車しているジプニーもいます。
そのようなジプニーは乗客が乗ったら出発します。
私が初めて乗ったジプニーは、客待ちで路肩に停車していたジプニーでした。
ちなみに、降車する人がいればジプニーは停まるので、そのタイミングで乗り込むこともできます。
慣れた人などは、道路の渋滞で停まっているジプニーに乗り込んでいます。
このように、車が停車できる場所であれば、自分の意思表示1つで自由に乗ることができるのがジプニーです。
ただし満席の場合には、乗車の意思表示をしたとしても素通りされてしまう場合もあります。
なお、基本的には自分で呼び止める必要があるジプニーですが、大型ショッピングモールなど一部の場所では専用のターミナルが用意されています。
ジプニーの乗り方
ジプニーを捕まえたら、車内に乗り込みます。
ジプニーは自由席なので、シートのどこに座ってもOK。
降りる手間を考えて、すぐに降りる人は乗降口の近くに座ることが多いようです。
ここまでは日本の電車などと似たような感じです。
しかし、セブ島暮らしを経験すると日本では見られないような場面も見かけます。
例えば、低速で走るジプニーにそのまま乗り込む人。
ドアがないジプニーでは、動き始めているにも関わらず乗り込む人もいます。
また、混雑時には乗降口のステップに足を乗せ、手すりをつかんで立ち乗りしている人もいます。
ちなみに、運転席の隣の助手席に乗るのもOKです。
その一方で、混雑していてもシート間の通路に乗る人は見かけませんでした。
このあたり、降りたい人がちゃんと降りられるための配慮のように感じます。
まぁ、そのかわりに、ものすごくギュウギュウ詰めでシートに座る場合もあるのですが。
ジプニーの料金と支払い方
ジプニーの料金は初乗りが7ペソ(2016年11月時点)。
距離のある所でなければ、基本的にはその運賃で移動することができます。
ただし、それは1つのジプニーに乗る場合です。
複数のジプニーを乗り継ぐ場合には、それぞれのジプニーで料金が発生します。
料金は乗車してから降車するまでの間に支払います。
目的地に着いた時には支払いを終えて降りるだけの状態にしておくのが通常です。
特におつりが必要な場合には、早めに支払っておきましょう。
ジプニーの支払いは乗車スタッフに対して行います。
スタッフは運転手1人の場合と、運転手のほかに乗車席後方にもう1人いる場合があります。
スタッフといっても制服などを着ているわけではありません。
見た目は一般客のフィリピン人と同じです。
ただ、スタッフはガラガラなのに乗降口のステップに立ち乗りしていたり、客の呼び込みなどを行っているので、その行動から乗客ではないことはわかると思います。
運転手のみの場合は運転手に、運転手以外のスタッフがいる場合はそのスタッフに料金を支払います。
支払いの際には目的地と何人分の料金であるかを伝えます。
英語で言えば伝わります。
また、車内が混んでいる場合などは、乗客間でお金のバトンリレーが行われます。
運賃を持って手を伸ばしている人がいたら、そのお金を別の乗客が受け取り、さらにそれをスタッフ近くの乗客へ回していき、スタッフへと届けるのです。
また、おつりが発生した場合も、バトンリレーで支払いをした乗客までお金を届けます。
みなさんも、その場面に遭遇したら協力してあげましょう。
運賃バトンリレーの際には、支払いをした人が大声で目的地や人数をスタッフへ伝えます。
ちなみに、ジプニーに乗る際には少額の硬貨や紙幣を持っておくのがマナーです。
50ペソ紙幣、100ペソ紙幣以上での支払いは、おつりの関係から断られる場合があります。
そのため、ジプニーに乗る際は、20ペソ紙幣か運賃分以上の硬貨(主に1ペソ、5ペソ、10ペソ)を持っておくようにしましょう。
もちろん、運賃丁度を用意しておくのがベストです。
ジプニーの降り方
ジプニーでは降りたい場所に来たら、降りるための合図を出さないと停まってくれません。
降りるための合図として一般的なのは次の2つです。
硬貨で天井を叩いて音を出す
ジプニーの天井は金属になっていることが多いです。
そのため、持っている硬貨で天井を叩くと、「キンキン!」と高音が鳴り響きます。
この音を鳴らすことが降りる合図です。
音が運転手まで聞こえれば、停車してくれます。
天井が金属でない場合もチラホラあるので、その場合は手すりなど他の金属部を使って音を出してもOKです。
声を出して停まるように伝える
停まってほしいことが運転手に伝わればいいので、自分の声で伝えても問題ありません。
「Stop, please」など、止まってほしいことがわかる英語を運転手に届くように言いましょう。
ただし、慣れないうちは緊張するでしょうが、テンパって日本語で「止まって!」と言わないように気をつけましょう。
また、初めての場所など目的地の風景を正確に把握していない場合は、目的地に着いたら停まるように事前にスタッフにお願いしておくのも手です。
しっかりとお願いしておけば、近づいたら教えてくれたり、停まってくれた経験もあります。
ただし、「遠回しに伝える」は通用しないと思った方が良いです。
私は初めて行く場所について、スタッフに「(行きたい場所)で停まる」かどうかを確認して乗車したことがありました。
日本の感覚なら、乗客の目的地付近に来ても降りる気配がなければスタッフが配慮してくれそうなものですが、見事にスルーされてかなり違う場所まで着いてしまったという経験もしています。
ジプニーの注意点
ジプニーは安価に利用できる交通手段です。
しかしながら、タクシーなどと比べれば危険な乗り物です。
そのため、語学学校によっては万が一のことを考えて生徒のジプニー利用を禁止している場合もあります。
禁止まではしていなくても、十分に注意を払うように促している場合が多いです。
ジプニーに乗る際には次のようなことには注意しましょう。
・高価なアクセサリー類などを身に着けない
・高価な物(スマホなど)を車内で使わない
・カバンなど荷物には十分に注意を払う
・スリには十分に警戒する
・夜中の利用は控える
・夜はなるべく集団で利用する
・女性の1人利用は注意する(特に夜の利用は控える)
基本的には強盗やスリのターゲットにされないように注意しましょうという事ですね。
女性の場合は襲われる可能性も男性以上に注意すべきです。
私自身はジプニーに乗って問題が起きた経験はありませんが、日本人留学生がスリに遭ったという話は聞きました。
悪事を働くのは一部の人間でしょうが、問題に巻き込まれないためにも、しっかりと注意を払って利用しましょう。